とりま深呼吸

育児ログと雑記です

夏の終わりの想うこと 〜金麦を片手にナウシカを読みながら

カレンダーが、強制的に夏の終わりの突きつける。

40なのに切ないこの感情はなんだろう。

なんでこんなに早く「金麦」は秋味ばかりになるのか、

もっと俺に金麦の夏を楽しませて欲しかった。

 

 

さて、カレンダーともに、気温もめっきり秋だ。

もう学生でもないし、長い夏休みなんて関係ないけど、

なんだか切なくなるのは、季節の変わり目の気温差か。

休みでもなかったのに、次の日から学校だと思うだけで

やけに嫌な気分になるから、不思議なものだ。

 

 

小学生の長女はすでに9月前から学校が始まっている、

夏休みの宿題はとっくに終わっているはずだが、

夏期講習は無視して放置している。もう9月なのに。

率先して夏休みに宿題をする子供の親になってみたい。

下の子は、さっさと終わらす性格であってほしい。

マイペースな姉の影響を受けないことを願うばかりだ。

 

 

 

さて、自分はどうか。

悲しくも、長女と自分の行動はほぼ一致している。

まさに先送りの魔女で、ゼンゼンヤラネーダだ。

ヤラネーダの声マネのクオリティは一目置かれているが、

そんなところで、褒められたくはない。

 

この夏に読もうと思った本は、まだ読み終わっていない。

テレワークが多くなると通勤電車に充てていた

読書時間がめっきりへってしまったなんて、言い訳をしてみる。

なぜか「風の谷のナウシカ」を繰り返し熟読している。

「その者青き衣を纏いて金色の野に降り立つべし」

なんだか、金麦が飲みたくなる伝承だ。

我、麦酒を流し込みて、大地と娘との絆を取り戻さん。

 

 

娘に読んで欲しいと思ったが、まったく興味示されなかったナウシカ

誕生日に豪華版の装丁のやつを買おうと思っていたが、

危ないところだった。また希望に沿わないプレゼントで、

逆ギレされるところだった。2度あることは3度である。

三度目の正直ではなかった。危ない危ない。

 

 

 

ちなみに、

誕生→日記書いて欲しかったから→万年筆→1ヶ月で飽きる

クリスマス→「らくがき絵本(五味太郎)」→妹に買った

イーブイのぬいぐるみがよかったと、激怒→受け取り拒否。

父のプレゼントセンスは、小4の娘とベクトルが違うようだ。

 

 

 

夏といえば、テレビでジブリの映画がよくやっているイメージ。

思い出マーニー、風立ちぬと借りてきたら、

喜んで観ていたのに、まだナウシカは早かったか。

しかも、原作は小4にはまだ難しかったか。

そういえば、自分が小学校低学年の時で

ナウシカは少し難しかったかもしれない。

夏休み親戚の家で、一つ年上の姉と一緒に観た

記憶があるが、全くそのときは、印象に残っていない。

 

 

 

そんなこんなで、夏の終わりは、切ない。

愛しさと、心強さも、足りないのだ。

 

子供への愛しさも、父親としての心強さもだ。

だって、夏を家族と楽しみ切っていないのだもの。

もっと海にも行きたかったし、山にも行ってみたかった。

田舎にはCOVID-19の影響でしばらく帰っていないし、

家族旅行も、遠出も、レジャーらしきこともしていない。

すべては父親としての怠慢だ。タイマンを張る器量もないが。

 

 

 

子供には当たり前のように、保育園と学童。

共働きだから、夏休みもいつもと同じく通ってもらう。

 

いつもと変わらないから、夏らしいこともない。

子どもの思い出づくりにまったく役に立っていないし

学校が始まっても、ここに行った、あそこに行った、

何をやったとか、友達と話す思い出話すらできない娘を

今となっては悲しく思う。思い出のない夏の怨念。娘の怒りが、

夏の終わりの切なさの正体なんだろうか。

王蟲の怒りは大地の怒り、娘の怒りはただのわがままか。

 

 

 

なんだかんだで、身体の弱い妹と不健康な親で

元気さにも欠けた夏だった。蝉の恐怖が短かった気がする。

今年は夏の記憶が少なすぎる。一度もテントを持って公園に行かなかった。

コロナ禍で毎週のようにテントもって遊びに行った

公園すら行かなかった。腐海遊びも、海遊びもしていない。

潮が引いた遠浅の海で、チャパチャパしたくらいだ。

 

 

今年の夏は、ただ一度だけの夏なのに、

大人のつまらない夏の犠牲にしてしまったと、少し反省している。

お金はなくても、やる気は必要だった。

やる気を集めるアクアポッドも買うべきだった。

来年は、海と山と田舎、公園。家族旅行に出かける夏にしたい。

なんだか秋の夜風みたいな、つまらない家庭の寂しい話で、

寝冷えして体調崩しそうな読後感で、夏のやっちまった感を

いい感じに引き立てくれている。

 

 

秋味になった金麦の苦味が、カラダとココロに染み込む

40歳の夏の終わりだ。