とりま深呼吸

育児ログと雑記です

心で呼吸する

どこでもすぐにできる健康法は、呼吸です。呼吸を意識していない方も多いと思います。ぼくもそうでしたが、古来より呼吸は心と身体に深く関係しているとされていました。ただ酸素と二酸化炭素を出し入れしているだけではなかったのです。

 

健康は自律神経に関係しています。1日の生活で交感神経と副交感神経にバランス切り替えることで、心と身体のバランスを保っています。呼吸は自律神経に関係するので、ストレスを感じているときや焦っている時に、深呼吸すると気持ちが落ち着くのですね。

 

ぼくも仕事中に極度のストレスで呼吸が浅くなっていることが多くあります。焦りすぎて、呼吸するの忘れてたくらいな感じのときもよくあります。そんな時、一息ついて深呼吸することで気持ちが落ち着き、自分を客観的にみることができます。これはある程度の知識があれば誰もができることです。

 

ドナ・ファーリさんの『自然呼吸の本』は今まで読んだ呼吸の本の中で、一番ぼくの感覚にあいました。よくある呼吸法を東洋医学との手法で論じる本ではなく、身体の仕組と合わせて解説されており、呼吸への理解を深める良書です。

 

では一体呼吸は酸素と二酸化炭素の出し入れのほかに身体にどのような作用をもたらしているのでしょうか?

 

 -ー呼吸は、呼吸器系、循環器系、神経系、消化器系、筋肉組織や精神構造はもちろん、さらに睡眠、記憶、活力のレベルや集中力にも影響を及ぼします。人の行動も生活ペースも感情も決断も、すべて呼吸というリズムを刻むメトロノーム支配下にあるのです。

<出典/「自然呼吸の本」〜はじめにより>

 

ヨガやピラティス、武道でも、スターウォーズジェダイでも、ジョジョの奇妙な冒険の波紋でも、ヨガをやっているぼくの母も、呼吸の大切さを説いています。どうやら人生をよりよく生きるためには、呼吸を理解し、実践した方が良さそうです。

 

『自然呼吸の本』では、今まで持っていた呼吸の概念を壊してくれました。実はいま僕たちがしている呼吸は本来の呼吸ではないようです。

 

 ーー呼吸はいつでもすぐに利用できる、活力を創り維持する力の源です。この力の源の扉を開けるためには、自分の中にしまいこんでいる妙薬を取り出せばよいのです、この妙薬を私は「本来の」呼吸と呼んでいます。誰でも子どもの頃はこの呼吸をしていたのに、たいていの人はすっかり忘れてしまっています。
<出典/「自然呼吸の本」〜本来の呼吸より>

 

ぼくがかつてかよっていた大学には、座禅の授業があり、禅について学ぶ機会がありました。家でも座禅の真似事をよくしていました。最近では、マインドフルネスが注目されて、さまざまな本がでていますね。これらは、心で呼吸することを説いています。心で呼吸するとはどういうことでしょう。

 

ーー一息どこに私たちの内に生じる思考や感情や感覚に心を向けることです。自分の呼吸と肉体と気持ちに敏感になれば、心に平安がもたらされるでしょう。

<出典/「自然呼吸の本」〜呼吸と心より>

 

心で呼吸するとは、自分との対話です。呼吸を通して自分自身の声を聞くことで、心も身体も充実できるようです。これからも、深呼吸して毎日を楽しみたいですね。

 

 

<参考文献>

スタンフォードのストレスを力に変える教科書」(ケリー・マクゴニガル・大和書房)

「自然呼吸の本」(ドナ・ファーリ/河出書房新社